「作る」と「創る」──手の中で生まれるものたち③
「作る」ことで守られるもの 「作る」ことは、ただ製品を生み出すための作業ではありません。それは、職人としてのリズムを保ち、暮らしを整えるための営みでもあります。作業台に立ち、手を動かし始めると、...
「作る」ことで守られるもの 「作る」ことは、ただ製品を生み出すための作業ではありません。それは、職人としてのリズムを保ち、暮らしを整えるための営みでもあります。作業台に立ち、手を動かし始めると、...
創る──ゼロから立ち上がる想い 「創る」ことに向き合い始めたのは、職人としてある程度の自信がついてからでした。それまでは、“決められたものを丁寧に作る”ことで精一杯だったのです。でも、あるとき気...
作る──職人のはじまり 最初に教わったのは、「手を動かせば、覚える」ということ。先輩に言われるまま、糸を通し、革を裁ち、針を進める。最初は何も考えずに「ただ作る」ことだけを繰り返していました。で...
気がつけば、職人として35年以上が経ちました。若い頃は、「道具は使いこなすもの」と思っていたけれど、今では「道具と一緒に年を重ねるもの」だと思っています。古びたミシン、傷だらけの革包丁、何度も研ぎ直...
職人の世界では、「継ぐ」という言葉が特別な意味を持ちます。それは血縁に限ったことではなく、道具や技術、そして生き方そのものを、静かに次の世代へ渡していくという行為です。あの名人から、私は多くのものを...
名人と過ごしたあの時間の中で、教えられたことは数え切れません。でも、振り返ってみると、名人が口にした言葉はそんなに多くなかったように思います。むしろ、「言葉にしなかったこと」の方が、ずっと深く心に残...
まだ職人として駆け出しだった頃、忘れられない人に出会いました。その人は、私たちの業界では“名人”と呼ばれていた、年配の職人さん。華やかさはないけれど、作業場に立つその背中はどこか神々しくて、空気まで...
革包丁を初めて手にしたのは、20代の頃。職人として歩き始めたばかりの私にとって、それは「道具」以上のものでした。まっすぐに伸びる刃、どこか冷たい金属の重み。初めは思うように使えず、革を傷つけたり、...
「使い込むほどに、道具は家族になる」鞄職人として35年、数えきれないほどの道具に囲まれて生きてきました。刃物、金槌、ミシン、ヘラ、糸切り、そして革包丁。どれも新品の頃はただの「道具」でしたが、長年使...
両国の小さな工房で、今日もゆっくりと革の香りが広がります。大量生産の時代に逆らうように、一つひとつのバッグを手作業で仕上げる。そんな毎日は、まさにスローライフそのものです。朝、コーヒーを淹れながら革...
静かな朝、工房のシャッターを開けると、誰よりも先に中へ駆け込んでいくのが、うちのトイプードル“みにちゃん”です。 9年前に家族として迎えたときは、手のひらにすっぽりおさまるほど小さな子犬でした。...
こんにちは、大関鞄工房です。 私たちは東京都墨田区・両国の地で、革の鞄を手づくりしている小さな工房です。昭和38年の創業。現在は自社ブランド「スクィーズ」として、店舗販売やワークショップも展開してい...
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