道具と暮らし⑥ ― 「次の世代に伝えたいこと──“つくる”は、生きること」
気がつけば、職人として35年以上が経ちました。
若い頃は、「道具は使いこなすもの」と思っていたけれど、今では「道具と一緒に年を重ねるもの」だと思っています。
古びたミシン、傷だらけの革包丁、何度も研ぎ直したハンマー。
それぞれが、黙って私の仕事を支えてくれました。
そしてその姿を、今度は誰かに見せる番になったのだと感じています。
次の世代に伝えたいことは、決して“やり方”ではありません。
大事なのは、「どう向き合うか」。
うまくいかない日もある。革が思い通りにならない日もある。
だけど、手を動かし続けること。
誰かのために、喜ばれるものをつくること。
その“気持ち”が、道具を育て、技術を磨き、人生を深めていく。
「職人は、手で考える」
名人が言わなかった言葉を、今なら私が伝えてもいい気がします。
若い人たちには焦らず、自分の“手の癖”を信じてほしい。
道具は裏切らないし、使い込めば必ず応えてくれる。
そして何より、自分の手で何かを生み出すということは、
“生きている実感”そのものなんだということを、心から伝えたい。
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「つくること」は、暮らしそのもの。
「暮らし」は、誰かの役に立つこと。
そしてその先に、きっと自分自身の誇りが残る。
これまでの道具と暮らしに、ありがとう。
これからの世代の手に、その想いがつながっていきますように。
国産ハンドメイドレザーバッグ | Squeeze - スクィーズ
レザーバッグブランドSqueezeでは「物の価値ではなく、そこに込められた職人や人の想いの価値を大切にしていきたい」という考えに基づき、
メイドインジャパンにこだわり「バッグを持つ人に信頼と感動を与えたい、そんな商品を世の中に出せたら」という想いで日々勉強中です。
オーダーメイドや革製品の修理もぜひお気軽にご相談ください。
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