見えなくなるものづくり〜価値観の均一化が招くデザインの罠〜 第4話
ズレが希望になる瞬間 〜違和感のあるデザインを採用した日〜 若手スタッフが出した一枚のデザイン画。従来の「うちらしさ」から少し外れた、色も形も“ズレた”提案でした。でも、そこに新しい息吹...
ズレが希望になる瞬間 〜違和感のあるデザインを採用した日〜 若手スタッフが出した一枚のデザイン画。従来の「うちらしさ」から少し外れた、色も形も“ズレた”提案でした。でも、そこに新しい息吹...
職人の声が消えるとき 〜均一化の先にある孤立〜 「やっぱり、やりづらいんだよね」長年工房で腕を振るってきた職人が、ぽつりとこぼした言葉。新しい縫製仕様に対する、現場からの小さな悲鳴。それ...
会議室で失われる違和感 〜経営層に忍び寄る沈黙〜 「このデザイン、少し違うかもしれない」そう思ったとしても、それを言い出す人はいない。特に会議室では、空気がすでに答えを決めているような気...
揃いすぎた視線 〜なぜデザインが似てくるのか〜 「どこかで見たような気がする」 そう感じる鞄が、工房の棚に並んでいたことに気づいたのは、数年前のことでした。 60年以上の歴史を持つ大...
時代が変われば、ものづくりも進化する。私たちは今、ホテルや百貨店向けのワークショップ、次世代育成の養成講座、デジタル発信など、革職人の“未来”を形にしていけないか挑戦中です。ただし、どんなに変わって...
長年続けたOEMから、自社ブランド「Squeeze」へ――それは“顔の見えるものづくり”を目指した、新たな一歩でした。地元・墨田区両国に根ざし、お客様との対話から生まれるバッグ。素材も形も、ひとつず...
東京都墨田区・両国で生まれた大関鞄工房。創業から61年、女性用ハンドバッグのOEM製造を中心に、静かに、誠実に歩んできました。変わるのは時代、変わらないのは「手の技と、素材への敬意」。一針一針に想い...
「いい仕事してますね」この一言を、職人はどれだけの重みで受け止めてきただろうか。決して派手ではない。飾られた言葉も、華やかな舞台もない。けれど「いい仕事」とは、人の暮らしの中で黙って支え続ける力であ...
ある夏の日の午後、大関鞄工房で開催された「世界で一つだけのショルダーバッグづくり」のワークショップに、ひとりの小学3年生の男の子がやってきた。最初は少し緊張気味だったが、テーブルに並ぶカラフルな革を...
ある日、工房にひとりの女性が訪れた。手にしていたのは、10年前に大関鞄工房で購入したショルダーバッグ。深みを増したキャメルの革には艶があり、角には小さな擦れが見られた。けれど、それは劣化ではなく...
工房にミシンの音が響きはじめるのは、午前10時を少し過ぎたころ。カシャン、カシャンというリズムは、まるで楽器のように整っていて、どこか職人たちの呼吸と連動しているようにも聞こえる。その日、入って2年...
まだ工房に朝の光が差し込む前、誰よりも早く作業台に立つ。無言で一枚の革を広げ、手のひらでそっとなでる。「この革、ちょっと頑固だな」小さくつぶやきながら、光にかざす。毛穴の並び、血筋の流れ、肩のしなり...
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東京都墨田区緑2-13-5
10:00~18:00
定休日:日、祭日